パルキッズ塾 パルキッズ通信 | パルキッズジュニア, 自律学習
2015年12月号パルキッズ塾
Vol.32 | パルキッズジュニアを始めよう
written by 小豆澤 宏次(Hirotsugu Azukizawa)
※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。
引用・転載元:
http://palkids.co.jp/palkids-webmagazine/palkids-juku-1512/
小豆澤宏次『パルキッズジュニアを始めよう』(株式会社 児童英語研究所、2015年)
幼児向けのメイン教材である『パルキッズプリスクーラー』『パルキッズキンダー』、絵本教材『アイキャンリード』『アイラブリーディング』そして英検対策教材『英検オンラインレッスン』に続き、これまで成果を上げてきた『トーキングトレーナー』『ジュニアパル』が『パルキッズジュニア』としてオンラインレッスンで取り組めるようになりました。
先行予約期間中から大きな反響をいただき、このジュニア向け教材のオンラインレッスン化をお待ちいただいていた皆さまの多さを実感しました。
今回はこれから『パルキッズジュニア』に取り組む方に向けて、取り組み方と内容を詳しく解説していきます。
| パルキッズジュニアのゴール
『パルキッズジュニア』を取り組むにあたって何をゴールとして取り組むのか、まずはそこを考えていきましょう。
『パルキッズジュニア』のゴールは「読解力を身につける」ということです。具体的に言うと英語圏の子どもたちが読む児童書で読書できる、または英検準2級以上に合格できる、そういったレベルまで読解力を引き上げるということです。
そのレベルに達するためには、読めるようになることはもちろん、語彙も増やさなくてはいけません。そのため 『パルキッズジュニア』では2年半という取り組み期間の中で、インターナショナルスクールに通う同年代の子どもたちの会話文を24ストーリー、自然科学、環境問題、童話、詩といったお子さまの知的好奇心を刺激する物語を48ストーリー、計72ストーリーを読み進めていくのと同時に、基礎概念から英検準2級レベルまで計2,000語以上の語彙を学んでいくプログラムになっています。
| 取り組みは3つです
『パルキッズジュニア』の取り組みは大きく分けて3つあります。
1つ目は「オンラインレッスン」です。これが 『パルキッズジュニア』の核となる取り組みです。1日15分程度のレッスンですが、課題のストーリーを読んで理解するための取り組みがたっぷり収録されています。
語彙を身につける「フラッシュカード」や「単語クイズ」、本文中の重要文を読み、応用できるようにする「キーフレーズの学習」と「英文作成」、プラスアルファの取り組みとしての「英検対策」そして最後に課題となるストーリーの音読を行います。これら全7種の取り組みを日々行うことで、お子さまは気づかないうちに確かな読解力を身につけていくのです。
2つ目は「プリント学習」です。プリント学習では主に語彙と読力の定着を行います。ストーリーに出てくる鍵となる単語の文字と意味が表されている絵をマッチングさせたり、単語のスペルを繰り返し書く取り組みです。オンラインレッスンで学んだ内容をさらに定着させるのがプリント学習です。
3つ目は「ストーリーの音読」です。ストーリーの音読はオンラインレッスンの取り組みの1つとして行うことができる他に、好きなストーリーを繰り返し音読練習できる「ライブラリ機能」を使って行うこともできます。オンラインレッスンは1ステップ20レッスンあります。1ステップを1カ月で進めていくので、1日1レッスンのペースで取り組んで行くと、10日ほどオンラインレッスンに取り組まない日が出てきます。オンラインレッスンを月曜日から金曜日、週5日のペースで取り組んだとして、週末は上記の機能を使って音読練習をするとよいでしょう。
音読練習はその他に印刷したテキストでも行うことができます。端末の画面上ではなく、印刷した紙で音読練習を行いたい方はこの方法で取り組むこともできます。
| かけ流し学習ではありません
言語の習得にはインプットとアウトプットが必要です。幼児から小学校低学年のお子さまが取り組む『パルキッズプリスクーラー』『パルキッズキンダー』では、月毎に学ぶ内容を1日90分かけ流します。幼児期はこのかけ流しによって、英語のインプットを行うことができます。食事中、遊んでいる時、他の取り組みを行っている時にBGMとしてかけ流すだけでよいので、お子さまにとってもお母さまにとっても負担の少ない取り組みです。
しかし、『パルキッズジュニア』に取り組む多くのお子さまの場合、かけ流しによるインプットはあまり効果的ではありません。もちろんまったく効果がないわけではありませんが、幼児と比べると効果は小さいと言えます。
ではどういった方法でインプットを行えばよいのでしょう。このヒントは大人の英語学習にあります。我々が提供している大人向けの英語学習プログラムでは「読む」ことにスポットを当てています。ただ読むのではありません、大量に、そして声に出して読む必要があります。この「素読」が非常に効果的です。
「素読」とは野球やテニスで言うところの「素振り」です。基礎フォーム(型)を体にインプットするために行うものです。
幼児期であれば耳からのインプットで、「英語の型」をいとも簡単に、無意識のうちに身につけてしまいます。しかし、年齢とともにその力が小さくなった場合は、読んで、つまり目からインプットすることで「英語の型」を身につける必要があります。この学習は意識的な取り組みになるため、幼児のそれと比べてお子さまの負担は大きくなります。
負担は大きくなりますが、インプットの方法を耳から目に変えることで、「正しい英語の型」を十分身につけることができるのです。
幼児期に英語の環境に触れてきた経験はないけれども、中学校から始まる日本語や文法を交えた学習の経験がまだないお子さまは、十分この学習方法で先を行くお子さまに追いつくことができます。
| 習慣化が大切
幼児期のかけ流しの学習の場合は、親が日々かけ流しのスイッチを押すことでインプットを行うことができました。
しかし『パルキッズジュニア』に取り組む小学生のお子さまの場合は違います。自分でオンラインレッスンに取り組むことでインプットを行います。毎日宿題に取り組むように、『パルキッズジュニア』の取り組みをお子さま自身が習慣化しなくてはいけません。
これは 『パルキッズジュニア』だけではなく学校やその他の習い事の取り組みにも言えることですが、自律学習の習慣がついているか、ついていないかでお子さまにかかる負担はまったく違います。自律学習の習慣がついているお子さまであれば『パルキッズジュニア』の取り組みを習慣化させることは簡単でしょう。一方、自律学習の習慣がついていないお子さまの場合、『パルキッズジュニア』がお子さまが自律学習の習慣を身につけるチャンスだと考えてください。
『パルキッズジュニア』の取り組みはお子さまが学習方法を考える必要がなく、目の前の取り組みをゲーム感覚でこなしていくだけで力がついていきます。そういった負担の少ない学習を毎日15分、机に座って取り組むことで、自律学習の習慣を身につけることができます。
もちろん日によって気が進まない時もあるでしょう。そんな時は取り組みを無理強いする必要はありません。サッカーの練習で疲れていたり、体調が悪かったりといったお子さまの状態を理解し、「今日は疲れているから仕方ないね」と同調してあげましょう。
しかし次が大切です。同調した後に「じゃあ、いつこの取り組みをしようか?」といつ取り組むかを約束することが大切です。「明日やりなさいよ!」と命令するのではなく、「明日学校から帰ってからやる」という言葉をお子さまから引き出し、約束することで、お子さまの中に責任感が生まれます。そして翌日その責任を果たすことで、お子さまの学習に対する姿勢が大きくプラスに変わります。約束をし、それを履行する。これが小学生が自律学習の習慣を身につけるためのポイントです。
小豆澤 宏次(Azukizawa Hirotsugu)
1976年生まれ。島根県出身。同志社大学経済学部を卒業後、米国ボストンのバークリー音楽大学に留学し、音楽家として活動。帰国後は幼児・児童向け英語教室にて英語講師を務める。児童英語研究所所長・船津洋氏に「パルキッズ理論」の指導を受け感銘を受ける。その後、英語教室の指導教材を「パルキッズ」へと全面的に変更。生徒数を大きく伸ばすことに成功する。児童英語研究所に入社後は、年間1,000件以上の母親への指導を行うとともに、パルキッズのオンラインレッスンのプログラムの制作ディレクションを行う。また大人向けの英語素読教材の制作ディレクションも行う。