2020年1月号パルキッズ塾
Vol.93 | パルキッズ非売品プレゼント教材の使い方3
written by 小豆澤 宏次(Hirotsugu Azukizawa)
※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。
引用・転載元:
https://palkids.co.jp/palkids-webmagazine/palkids-juku-2101/
小豆澤宏次『パルキッズ非売品プレゼント教材の使い方4』(株式会社 児童英語研究所、2021年)
4回にわたってご紹介してきたパルキッズの非売品プレゼン教材も今回が最終回です。今回ご紹介する非売品プレゼント教材は「英検対策教材」です。
英検対策というと、手前味噌ですがパルキッズの「英検オンラインレッスン(5級から準1級)」に取り組んでいただくのがベストです。
そこにプラスして取り組める教材というのが今回ご紹介する教材の位置付けです。どうしてもプレゼント教材ですから、これだけで対策はOK!とはいきませんので、あくまでも「英検オンラインレッスン」を併用するという前提でお使いいただければと思います。
Sentence Builder
先月号の特集でもありましたがパルキッズの子どもたちのように自立型英語力を身につけた場合、英検対策がなかなか難しいです。実は私も現場で子どもたちを教えていた頃に苦労したのは英検対策でした。
文法知識もなく、対訳式で理解させることができない場合、やはりすべきことはインプットになるわけです。英検の場合は何をインプットすればよいのか、それは単語と文章です。英検の場合、出てくる単語や文章がある程度パターン化されています。そういった単語や文章に繰り返し触れることで「型」が出来上がるのです。そして子どもたちは「型」をもとに直感的に正答を選べるようになります。この「Sentence Builder」はまさにその役割を担います。
ここで収録されているのは4級、5級に出てくる約1000単語で、それらと対応した文を同時にインプットすることで語彙化することができます。もちろん英検は書かれている文字を音声化できなければ合格はできません。そのため、ここに記載してある単語・文をまずは読めるようにすることが大切です。その過程でインプットが行われていきます。
取り組み方にはかけ流しをするような記載もありますが、英検対策としてのおすすめの取り組み方は以下になります。
まずは付属の音声と一緒に単語と文を読みます。次に音声なしで単語と文を読みます。読めなかったところは、音声を再度聞いて確認します。これを繰り返し、すべて読めるようになったところで終了です。翌日はもう一度同じページを音声なしで読みます。すべて読むことができれば、そのページはクリアです。読めなかった場合は、前日と同じように、音を頼りに繰り返し読めるようになるまで練習します。
ページ数としては48ページあります。最短で48日で終了しますが、1ページにつき2日かかるとして約3ヶ月ぐらいかけて取り組むぐらいが一般的です。
48ページ分すべて終了しても、また1に戻って繰り返し学習してもよいでしょう。
英検 Passer 暗唱 1000 Tence
本教材も基本的なコンセプトとしては前述の「Sentence Builder」と同様に「型」をインプットするための教材になります。ただし「Sentence Builder」が主に設問1の語彙を問う問題の対策だとすると、本教材は設問2、3の会話なども含むところまで範囲を広げています。またピックアップした級も4級から準2級までと幅を広げています。
繰り返しになりますが、これだけで英検対策にはなりません。あくまでも4級から準2級の設問1から3の型に慣れるための教材です。本格的に対策をするようであれば、各級の「英検オンラインレッスン」に取り組みましょう。
取り組み方は「Sentence Builder」と同様に、音を頼りに文を読み、音なしで読めるようになるのを1日のゴールとして取り組みましょう。
本教材は47ページ分の取り組みが収録されています。1ページあたりの文量は最初は少なめですが、ページを追うごとに増えていきますので、相当やりごたえがあります。
パルキッズで育った子にはあまりないかもしれませんが、標準速が速く感じられるようであれば、高速トラックを使用して、標準速がゆっくり聞こえるようにしてあげましょう。
英検Reader
英検の場合、4級から長文読解問題が出題されます。読解力が育っていない場合は、ここでまずふるいにかけられます。パルキッズの子どもたちの場合は、常に読解力育成を念頭に置いたプログラムに取り組んでいるので問題はないのですが、そこをやっていない子にとっては長文読解問題というのは少々骨の折れる存在です。
では長文読解問題の対策はどのようにしたらよいのでしょうか。これは簡単です。ただただ読む、これにつきます。長文読解力というのは読んだ量に比例して伸びていきます。もちろん一朝一夕では叶いませんが、日々、長文を読むことを積み重ねてください。
本教材は日々英語を読でいることを前提として、英検の長文に出てくる「掲示板」「Eメール」「自然科学」「バイオグラフィ」といったコンテンツに慣れることを目的としてます。本教材には4級から準2級レベルの様々な長文が合計24話収録されております。まずはこの長文を音声に合わせて音読します。毎日1話ずつ、約1ヶ月かけておこないます。2周目になったら今度は音なしで読んでみましょう。読めなかったところは音を聞いて確認します。そして3周目は、本番さながらに黙読をして問題を実際に解いてみましょう。
英検の長文対策としてはこれだけでは不十分ですが、読解力を日々育てる取り組みをしている子にとっては、英検の長文読解に慣れるのにとても有効活用いただけるはずです。
小豆澤 宏次(Azukizawa Hirotsugu)
1976年生まれ。島根県出身。同志社大学経済学部を卒業後、米国ボストンのバークリー音楽大学に留学し、音楽家として活動。帰国後は幼児・児童向け英語教室にて英語講師を務める。児童英語研究所所長・船津洋氏に「パルキッズ理論」の指導を受け感銘を受ける。その後、英語教室の指導教材を「パルキッズ」へと全面的に変更。生徒数を大きく伸ばすことに成功する。児童英語研究所に入社後は、年間1,000件以上の母親への指導を行うとともに、パルキッズのオンラインレッスンのプログラムの制作ディレクションを行う。また大人向けの英語素読教材の制作ディレクションも行う。