パルキッズ塾 パルキッズ通信 | オンライン学習, パルキッズキンダー
2014年04月号パルキッズ塾
Vol.12 | パルキッズキンダー・オンライン特集
written by 小豆澤 宏次(Hirotsugu Azukizawa)
※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。
引用・転載元:
http://palkids.co.jp/palkids-webmagazine/palkids-juku/palkids-juku-1404/
小豆澤宏次『パルキッズキンダー・オンライン特集』(株式会社 児童英語研究所、2014年)
この4月から『パルキッズキンダー・オンライン』が新発売となります(4月7日までの先行予約期間中であれば特別価格でお求めいただけます)。カリキュラムとしては、これまでどおりの1日90分のCDによるかけ流し、読解力を育成するドリルに加えて、新たに2年分のオンラインレッスンが加わりました。
10年にわたって『パルキッズ』の講師を務めてきましたが、一番難しいのがいかに自宅で継続的にアウトプットを促すかということでした。CDのかけ流しであれば、スイッチぽんをするだけですので、習慣化されていれば比較的簡単に継続することができます。しかし、アウトプットとなるとお子さまの性格によって出方はまちまちです。性格的に慎重なお子さまは、絵本の暗唱でもなかなか口にすることはありません。口にしようと思えばできるのに。お母さまからすると、なかなか成果が見えないわが子に対して不安を感じ、英会話学校に通ってみたり、モチベーションがキープできず取り組みが中断したりする場合もありました。そのアウトプットの部分を強化し、お子さまの英語力をお母さまがより確認しやすくしたのが今回のオンラインレッスンです。
英会話学校では、基本的に基礎概念と基礎会話をゲームやシチュエーション学習で学びます。しかも毎日ではなく1週間に1回程度のところが多いのではないでしょうか。しかし『パルキッズキンダー・オンライン』のオンラインレッスンは2年間毎日、『パルキッズキンダー・オンライン』でインプットした内容と完全にリンクしたものを学んでいきます。それゆえに基礎概念はもちろん、単語であれば1,200語(会話文を入れると3,000語以上)、会話文のリスニング、名言、マザーグースなどの暗唱をインプットからアウトプットにつなげることができるという非常に高い学習効果を狙うことができます。これだけの量の情報を日々インプットとアウトプットを繰り返し行えるプログラムは、他ではなかなか目にすることはできません。
さらに、レッスンの形式はお子さまひとりひとりの進度に合わせたプライベートレッスンとなり、パソコンやiPad、iPhoneさえあれば、好きな時間に好きな場所で取り組むことができます。これは特にお忙しいお母さまにとって大変有効でしょう。価格も月額にすると1,000円ほど。これで毎日レッスンが自宅でできるのですから時間的、金銭的コストをおさえながら最大限の効果を狙うことができます。
| 始める前に
オンラインレッスンを始める前に、必要なことはインターネット環境とパソコンをご用意いただくことです。iPhone、iPadをお持ちであればスマートフォン、タブレットで取り組むこともできます。
ご兄弟で取り組む場合は、お子さまひとりにつきレッスンがひとつ必要になります。レッスンは1回しか取り組めない点、成績表に取り組み状況を正しく反映させる点から、ご兄弟で1つのレッスンを一緒に取り組むことは避けてください。必ず追加のレッスンをご購入ください。
レッスン開始の目安としてはドリルと同じく「筆圧がついたら」としています。個人差はありますが年齢でいうと2歳以上となります。またパソコンを使用することから、レッスンは必ずお母さまと一緒に取り組んでください。
幼稚園の年長から小学生になると、ひとりで取り組める場合もあるでしょう。そういった場合はお母さまの管理の下、ひとりで取り組ませるようにしてください。レッスンではスタートを押したら最後まで勝手に進むのではなく、毎回次のレッスンに進むためにボタンをクリックする仕様になっています。これは自分の意志で能動的にレッスンに取り組む練習を行うためのものです。スタートのボタンを毎回クリックすることで、それが能動的な学習に必要な「約束・履行」に結びつき、知らないうちにこれを身につけることができます。ひとりで取り組めるようであれば、ぜひ挑戦してみましょう。
レッスンは『パルキッズキンダー・オンライン』のかけ流しの内容と連動しているので、レッスン開始月からスタートとなります。4月開始であれば『パルキッズキンダー・オンライン』の4月のレッスンを受講することになります。その際、「Junior Level」なのか「Senior Level」なのかを選択することができますので、今かけ流しをしているところに取り組みましょう。レッスンは必ず今かけ流しをしているところ、またはかけ流しが終了したところを取り組みます。まだかけ流しをしていないところのレッスンは取り組まないようにしてください。すでに『パルキッズキンダー・オンライン』のかけ流しが終了したお子さまで、レッスンだけ取り組みたい場合は、「Junior Level」から順にお取り組みいただくのがよいでしょう。
1カ月に取り組むレッスンは30レッスンです。その月の『パルキッズキンダー・オンライン』の内容とリンクしている「メインレッスン」が20レッスン、前月のレッスンの復習が10レッスンという構成です。
1日に何レッスンでもできるというシステムですから1カ月分の30レッスンを半月ほどで終わらせ、翌月のレッスンを先取りして行うことができる一方、30レッスン終わらなければ翌月のレッスンに移行できないため、レッスンを中断してしまうといつまでたってもその月のレッスンが終わらず、30カ月(2年半)のレッスン期間中に全てのレッスンが終わらないということになりかねませんのでご注意ください。
| Flash Cards(フラッシュカード)
それではレッスンの中を詳しく見ていきましょう。1レッスン(メインレッスン)は5種類の取り組みで構成されています。
まずお子さまが見るのが「フラッシュカード」です。特に幼児のお子さまの語彙化に有効な取り組みですが、実際にお母さまがカードを作ってめくってみせるとなるとひと苦労です。『パルキッズキンダー・オンライン』ではDVDでもフラッシュカードをご覧いただくことができますが、映像教材の場合、見てくれるお子さまとそうでないお子さまにはっきりと分かれてしまいます。しかし、オンラインレッスンの場合は、自分で開始ボタンを押すことで「見る準備ができた」という意志の確認ができるため、DVDが苦手だったお子さまも比較的目をそらさず見てくれるでしょう。また1レッスンで見る単語は10単語ほどですから、「もう少し見たいな」というところでちょうど終わるようになっています。お子さまの集中力が保つ数の単語をテンポ良く見せていきますので、これまで以上にフラッシュカードでの語彙化が効果的に行われるでしょう。
またフラッシュカードで学ぶ単語は『パルキッズキンダー・オンライン』に収録されている「Flash Words」と「Story Words」です。英検3級で必要な語彙数が1,200~1,300語と言われる中、フラッシュカードだけで2年で1,200単語を一気に学習できるのは画期的です。
しかもフラッシュカードでは同じ単語が1カ月で4回登場し、翌月に復習レッスンとして、さらに2回登場します。合計6回フラッシュカードで学習することで語彙の定着を確実にしていきます。
| Word Quiz(単語どっちあそび)
フラッシュカードで登場した単語が、今度はクイズとして登場します。この取り組みでは、フラッシュカードでの語彙化をより確実にしてきます。また、単語の「イメージ」だけでなく「文字」もクイズに登場しますので、単語の音と文字をつなげるという読解力育成の取り組みとしての役割も担います。
1レッスンで出題される問題数は5問。音声と合う方のイメージまたは文字をクリックします。正解した場合は正解音とともに二重丸が出てきます。
ここで、間違った方を選択した場合がポイントとなります。よくある二択問題では間違った方を選択すると、不正解音とともに次の問題へ進んでしまいます。大人であればそこで「こっちではなかった」と気づくことができますが、幼児だと「間違い」に気づくことはありません。
そこでこのオンラインレッスンでは、間違った方を選択しても、再び単語の音声が流れ、正解のイメージまたは文字を選択するまで次の問題へは移りません。つまり、正解をクリックするまで次の問題へは進みません。お子さまとしては気づかないうちに結果的にすべて正解へと導かれることになります。間違いに対して敏感なお子さまも抵抗なく取り組みができるでしょう。
1回でも間違った方を選択した場合は、二重丸でなく一重丸が表示されます。正解の中にもこのように段階を設けることでお子さまを傷つけることなく、正解への意欲を刺激しモチベーションのキープにつながる仕組みになっています。
| Recitations(暗唱文集リーディング)
『パルキッズキンダー・オンライン』には「偉人たちの名言」「ことわざ」「早口言葉」「マザーグース」が収録されています。毎月4種の暗唱文集をレッスンの中で暗唱・音読をしていきます。
中にはお子さまには難しいと思われる文章も登場します。しかし、理解できる/できないを気にする必要はありません。日本でも古くは寺子屋で、子どもたちは論語などを素読していました。また幼児教育の中でも「寿限無」や「坊っちゃん」といった名作の暗唱が行われています。子どもたちは意味がわからなくても、名文を聞くこと、暗唱・音読することで英語のリズムを身につけます。また成長してから再び、これらの耳慣れた名文に出会うことで理解を深め、それが引いては表現力や知識へとつながります。
取り組み方法は2通りあり、取り組みスタート時に「Watch」と「Read」を選択することができます。
「Watch」を選択すると、これらの文章がカラオケの字幕のように音声とともに白抜き文字が黒く変化していきます。これによって音と合う文章に自然と目が行き、読力の向上を助けることになります。
暗唱ができるようになったお子さまは「Read」を選択しましょう。文章はさきほどの「Watch」同様カラオケ字幕で表示されますが、音声は流れません。そのため文字を目で追いながら覚えた文章を暗唱から音読へとつなげることができます。
| Story Quiz(会話文どっちあそび)
『パルキッズキンダー・オンライン』に収録されている日常会話ストーリー「ケイの1日」内の様々な場面を使って、英検のリスニング問題のような形でどっち遊びを行います。この取り組みによって長文読解やリスニングテストに必要な全体の状況を把握する力が身につきます。
1レッスンにつき1~2問出題されます。「Word Quiz」同様、音声と合う方のイメージをクリックします。正解のイメージをクリックするまで次の問題へは移りません。
| After School(おたのしみレッスン)
基礎概念、フォニックス、ちえ、もじ、かず、紙芝居、国旗、動植物など、お子さまの興味・知的好奇心を刺激する豊富な情報を楽しくインプットする取り組みです。
お子さまの賢さは「情報量」によって決まります。「After School」では「英語」で大量の情報をインプットすることで、早期教育で得ることができる「賢さ」を「英語」で獲得することができます。見せ方も、お子さまが飽きないよう、一見ランダムに取り組みが表示されているように見えますが、ジャンル別にバランス良く学習できるようにカリキュラムが組まれています。
| 単語練習プリント&レッスンプリント
知識の定着は「書く」ことで達成できます。オンラインレッスンでは『パルキッズキンダー・オンライン』で登場する単語を、小さなお子さまでも書けるよう白抜き文字をなぞる練習を行う「単語練習プリント」と、オンラインレッスンで学習した内容を復習できる「レッスンプリント」をダウンロードして取り組めます。それぞれ1日1枚のペースで進めていただくと、1カ月でその月のプリントをすべて取り組めるようになっています。
| 成績表
お母さまにとってお子さまの英語力がどのぐらい育っているのかを確認するのが「成績表」です。「成績表」は「正答率」「語い力」「読む力」「聞く力」「単語数」の5つの分野別に表示されます。
成績表はお子さまが得意としている分野をお母さまが確認し、お子さまを具体的にほめてあげるためにお使いください。正答率が思うように上がらない分野を見つけてお子さまを叱ったり、お子さまの前でがっかりしたりしないように気をつけましょう。
普段は客観的にお子さまの英語力を見ることが難しいお母さまも、この成績表を活用していただくことでお子さまを「ほめるポイント」がたくさん見つかるはずです。
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小豆澤 宏次(Azukizawa Hirotsugu)
1976年生まれ。島根県出身。同志社大学経済学部を卒業後、米国ボストンのバークリー音楽大学に留学し、音楽家として活動。帰国後は幼児・児童向け英語教室にて英語講師を務める。児童英語研究所所長・船津洋氏に「パルキッズ理論」の指導を受け感銘を受ける。その後、英語教室の指導教材を「パルキッズ」へと全面的に変更。生徒数を大きく伸ばすことに成功する。児童英語研究所に入社後は、年間1,000件以上の母親への指導を行うとともに、パルキッズのオンラインレッスンのプログラムの制作ディレクションを行う。また大人向けの英語素読教材の制作ディレクションも行う。