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2018年1月号パルキッズ塾

Vol.57 | 北京でパルキッズ講師向け講座をおこなってきました

written by 小豆澤 宏次(Hirotsugu Azukizawa)


※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。

引用・転載元:
http://www.palkids.co.jp/palkids-webmagazine/palkids-juku-1801
小豆澤宏次『北京でパルキッズ講師向け講座をおこなってきました』(株式会社 児童英語研究所、2018年)


イメージ1  このところ毎年中国でパルキッズ講師向けの講座を行わせていただいております。昨年は中国中央部にあり、ちょっと歴史が好きな方であれば馴染み深い秦、漢、隋、唐の都として栄えた「西安」で講座を行いましたが、今年は現在の中国の首都である北京で行ってきました。
 実は数年前から中国全土で幼児教室、幼稚園を展開する中国企業がパルキッズプログラムを採用し、その関係で講師向け講座や、保護者向けの講演会を通してご指導させていただいております。
 中国経済の成長曲線が緩やかになったとは言え、北京や西安などの大都市は、まだまだかつてのバブル時代の日本を思わせるような活気に満ち溢れています。
 先生方もひとりでも多くの子どもたちをバイリンガルに育てようと必死になって勉強しており、その姿には頭が下がります。また、一人っ子政策が2015年に廃止されたとはいえ、兄弟がいる子どもたちはまだ少なく、1人の子どもに対してパパ、ママ、パパ方のおじいちゃん・おばあちゃん、そしてママ方のおじいちゃん・おばあちゃんの計6人体制のサポートがなされているわけですから、1人の子どもに対する教育熱も日本の比ではありません。
 ちなみに、北京の幼稚園では夕方のお迎え時は、園児の数よりも保護者の数の方が多くなるとか。1人の子どもを複数人で迎えに来るのが原因なのでしょう。
 ともあれ今回のパルキッズ塾では、中国のパルキッズ講座のレポートを通して、中国英語教育事情をのぞいてみましょう。


| 中国でも二極化?

イメージ2  日本では私立中学受験が本格化して以来、親の所得と子どもが受ける教育レベルが比例することに起因する「教育の二極化」をニュースなどで耳にするようになってから久しいですが、中国でもまったく同じような現象が起こっています。
 パルキッズもそのひとつですが、中国ではここ数年、早期教育に対する注目度が非常に高くなっています。北京でもいたるところに、英語だけでなく幼児教室の看板を目にします。
 もちろん知育だけではありません。私が講座をおこなった教室の横では、ブラスバンド塾(?)とでも言うのでしょうか、管楽器をブラスバンド形式で学ぶ塾があり、小学生から中学生ぐらいの子どもたちが『アナと雪の女王』のテーマを懸命に練習していました。このように、音楽や絵画といった芸術関連の私塾の需要も高いようです。
 とはいえ、英語教室、幼児教室、芸術関連塾、すべてが私塾です。それなりに費用はかかるわけですから、需要が高いとはいえ、だれでも受けられるわけではありません。ちなみに私が講座をおこなった幼稚園は、年間の費用は30万円から50万円ほどになるそうです。これだと日本の私立幼稚園とそう変わりありません。北京の平均月収が10万円弱ということを考えると、日本人の感覚からすると、年間100万円近くの学費を支払っているようなものでしょうか。


| 英語教育熱は日本以上

イメージ3  さて、話を英語教育に戻しましょう。私が中国の保護者と話しをして感じたのが「危機感」です。日本であれば一部の意識が高い保護者をのぞいて「うちの子も英語ができるようになったらいいな」という感覚が大勢でしょう。
 しかし、中国の場合は「何が何でもわが子が英語ができるようにしたい!」という思いがビンビン伝わってきます。その理由は「ゴールの違い」にあります。
 読者の皆さんは「なぜお子様に英語教育をしているのですか?」という質問をされたらどう答えますか?すでにパルキッズに取り組んでいらっしゃる方は英検や大学受験などのはっきりとしたゴールがあるでしょう。しかし、多くの日本の親御さんは「なんとなくやっておいた方がいいから」という感覚なのではないでしょうか。
 しかし、中国は違います。中国の保護者のゴールはわが子を中国国外に出すことです。英語を身につけることで、英語圏への進学が可能になります。しかも、日本では一般的な語学留学や、交換留学というものではなく、ハーバード大学やイェール大学といったアイビーリーグはもちろんMIT(マサチューセッツ工科大学)などの超難関大学への進学をわが子が幼児のころから目指しているのです。
 近年、ニュースなどでも「爆留学」と報じられているように、東大をはじめとした日本の難関大学へ進学する中国人も増えています。ちなみに日本の大学や大学院向けの予備校も活況で、そこに通う中国人学生は1000人を越えるようです。日本人のライバルは、日本人ではなく中国人ということになる日もそう遠くないようです。


| 流行りは英会話教室で、即効果を求める親

イメージ4  講座を行った教室の先生方に聞くと、やはり人気は「英会話教室」なのだそうです。しかも先生は外国人(特に白人)でないと嫌だという保護者も多いそうです。なんだかひと昔前の日本を見ているようですが、会話主義になるところはどこの国も同じなんだなあと驚きました。
 また、教育熱が高い分、すぐに成果を見たいという思いも強いようです。そのため、本来の英語学習に必要な「環境を与えて待つ」という教育を行うのが難しいようです。
 英会話教室の場合、子どもたちは教室へ行くたびにクラスルームイングリッシュを1つ2つ覚えて帰ります。親としては子どもが英語のフレーズを覚えて帰るわけですから、英語が身についているような気がします。しかし、そのうちに、思うような英語力が身についていないと感じ始めます。基本的にクラスルームイングリッシュや基礎概念だけですから仕方ありませんが。
 するとどうなるのか。その英会話教室を退室して、別の英会話教室に入室するのです。あとはこの繰り返し…。そんな保護者が非常に多いというのです。そしてその繰り返しに疑問を持った保護者が辿り着くのがパルキッズだそうです。
 今でこそ日本ではこういった保護者は少なく、はじめから地に足のついた英語教育を実践しようとする方が多くなりましたが、こちらもひと昔前の日本を見ているようでした。
 おそらく日本と同じように、わが子に身につけさせたい英語力とはどういうものなのかがもっと明確になり、そして言語獲得には相応の時間がかかるということが一般的になるまで、ある程度の時間がかかるのでしょう。そしてそれを伝える側も根気強く、繰り返し伝えていかないといけないと私自身が感じると同時に、講師の皆さんにもそう伝えました。


| 最後に中国で起こった出来事を

イメージ5  私が中国に行っていた時がちょうどスーパームーンでした。これまでの中国滞在では空気が非常に悪く、まるで霧の中にいるようでしたが、日頃の行いのおかげなのか(笑)、今回は驚くぐらい空気が澄んでいました。何と言っても北京市内から山が見えたのには驚きました。
 さて、そのスーパームーンですが、北京でもはっきりと見ることができました。月が出ているのが珍しいのか、スーパームーンだからなのか(通訳の方は、月が出ているのが珍しいからでしょう、とおっしゃっていましたが)、大勢の方々が道路で立ち止まって、月をスマートフォンで撮影していたのが印象的でした。思わず私もパシャりと撮って見ましたが、出来栄えは「う~ん↓」です。
 それから、食のお話しも少々。日本でも人気があるのでご存知の方も多い「四川風火鍋」が北京でずいぶん流行っているようでした。次々と新しい火鍋レストランがオープンしていたので、私たちもそのうちのひとつで食事をしました。とにかく辛いのですが、旨味のある辛さというのでしょうか、後を引く味に箸が止まりませんでした。
 ちなみになぜ、四川料理は辛いのかご存知ですか?通訳の方からの受け売りですが、「蜀の犬は太陽を見ると吠える」ということわざがあるそうです。四川はその昔、三国志の劉備玄徳がいた蜀の国のあたりを指します。そのあたりは滅多に太陽が見られないぐらい天気が悪く、湿度が高いことで有名だそうで、そこにいる犬は太陽を見ると、珍しくて思わず吠えてしまうそうです。天気が悪いことを例えているのですが、天気が悪く湿度が高いことで新陳代謝も悪くなるそうです。そのため、わざと辛いものを食べて代謝を促しているのだそうです。

 2018年もバイリンガルを目指すすべてのパルキッズ生にとって飛躍の年であることを心から願っております。


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プロフィール

小豆澤 宏次(Azukizawa Hirotsugu)

1976年生まれ。島根県出身。同志社大学経済学部を卒業後、米国ボストンのバークリー音楽大学に留学し、音楽家として活動。帰国後は幼児・児童向け英語教室にて英語講師を務める。児童英語研究所所長・船津洋氏に「パルキッズ理論」の指導を受け感銘を受ける。その後、英語教室の指導教材を「パルキッズ」へと全面的に変更。生徒数を大きく伸ばすことに成功する。児童英語研究所に入社後は、年間1,000件以上の母親への指導を行うとともに、パルキッズのオンラインレッスンのプログラムの制作ディレクションを行う。また大人向けの英語素読教材の制作ディレクションも行う。

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