ハワイアンジャーナル パルキッズ通信 | 自己学習, 英語習得
2015年02月号ハワイアン子育てジャーナル
Vol.44 | アメリカ最先端の英語習得法
written by 船津 徹(Toru Funatsu)
※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。
引用・転載元:
http://palkids.co.jp/palkids-webmagazine/hawaiian-journal1502/
船津徹『アメリカ最先端の英語習得法』(株式会社 児童英語研究所、2015年)
ハワイのTLC for Kids塾長のTOMです。いつも私のコラムを読んでいただいてありがとうございます。さて、2月13日に現代書林さんから私の本が出版されることになりました。つきましては、パルキッズ紙面をお借りして、いち早く本の内容を皆さまにご紹介させていただきたいと思います。以下は、拙著『移民の国 アメリカ最先端の英語習得法』のまえがき部分です。
私は2001年にハワイ州ホノルルで英語塾を開校しました。以来、日本をはじめ、中国、韓国、台湾、香港など、アジア各地からハワイに移り住んできた移民家庭の子どもたちに英語を教えています。
これまで3000人以上の移民子弟の英語教育に携わってきましたが、1人として英語が身につかなかった子はいません。日本では中学・高校の6年間に加え、大学で4年間英語を学んでも、実用的な英語を身につけられない人が多いことを考えれば、圧倒的な数字の違いがあります。
よく、「アメリカの学校に通っていれば、特に教えなくても、自然に英語を身につけられるのではないですか?」といった質問を受けますが、そんなことはありません。日本でも、ブラジルや中国から移民してきた子弟の教育が問題になっています。日本語ができないことから学校教育についていけず、落ちこぼれて不良化し、問題を起こす子どもたちが後を絶たないのです。
| 「移民の国、アメリカ」で最先端の英語習得法
ご存知の通り、アメリカは移民によって建国された国です。そして現在も、年間60万人以上の移民を受け入れています。アメリカにとって移民の受け入れは、最も重要な政策の一つであることは間違いありません。
その移民政策の成功のカギを握るのが「英語の習得」です。移民が早期に英語力を身につけることが、新天地への適応を促し、ひいてはアメリカ社会に安定と発展をもたらすのです。だからアメリカは、移民の英語教育について、長い研究の歴史と、最先端のノウハウを有するのです。
アメリカの移民英語教育を牽引しているのが、高等教育機関です。全米の200を越える大学がTESOL(Teaching English to Speaker of Other Language)と呼ばれる学部やコースを有しており、それぞれの大学が競い合うように英語の教育法を研究しています。
つまり、アメリカの移民英語教育は世界で最も進んだ、実績のある英語習得法だといえます。しかし残念なことに、その学習法はまったく、日本の英語教育に活かされていません。アメリカで培われた移民英語教育を日本の学習者に紹介することができれば、日本人の英語は一変するはずです。
| 自己学習で確実に英語が身につく方法
本書は私がアメリカで学んだ最先端の英語学習法に加え、ハワイで実践し、成果をあげてきたノウハウをもとに書き上げました。アメリカにおける移民英語教育の一番の特徴は理論性です。英語の構造を科学的に分析し、何を、どのような順序で、どのように指導(学習)すれば効果が上がるのか、それが明確に数値によって裏付けられているのです。
本書のテキストと無料の音声ダウンロード&流暢読み動画レッスンを活用していただければ、必ず自己学習だけで英語が確実に身につくことを実感してもらえると自負しています。
ともすれば精神論に走りがちな日本の英語教育から脱却し、科学的なアメリカの英語習得法を体験してください。そしてぜひ、その身についた力で旅行、読書、仕事と、英語を通して新たな世界の扉を開けてください。そこにはきっと、今でとは違った風景が広がっていることでしょう。
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船津 徹(Funatsu Toru)
1966年福岡県生まれ。1990年明治大学経営学部卒業。教育コンサルタント。米国法人TLC for Kids代表。大学卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育の権威、七田眞氏に師事。「パルキッズ」「パーフェクトイングリッシュ」など、しちだ式英語教材制作に従事。2001年ハワイ州、ホノルルにて移民のための学習塾TLC for Kidsを設立。2015年にはTLC for Kidsカリフォルニア州トーランス校を設立。アジア諸国からの移民子弟を中心に4000名以上の子どもの教育に携わる。同氏が手掛けたフォニックス教材は全米で25万人の教師が加盟するアメリカ最大の教育リソースサイト「OpenEd」による「最も効果がある教材部門」で第2位にランクイン。音楽と演劇を組み合わせた独自の教育メソッドは全米で注目されている。著書に『アメリカ最先端の英語習得法』(現代書林)。一男の父。一人息子は日本語・英語・中国語を操るトリリンガル。バラック・オバマ大統領の母校ハワイのプナホウスクールを卒業。ドナルド・トランプ氏の母校であるペンシルバニア大学ウォートンスクールに在学中。