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2020年1月号ハワイアン子育てジャーナル

Vol.103 | 子どもに「強み」をつける

written by 船津 徹(Toru Funatsu)


※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。

引用・転載元:
http://www.palkids.co.jp/palkids-webmagazine/hawaiian-journal-2001
船津徹「子どもに「強み」をつける」(株式会社 児童英語研究所、2020年)


 子どもの「強み」や「長所」は何でしょうか?子どもは自分の強みを知っているでしょうか?子どもは自分で自分の強みに気づくことはできません。だから最も身近な存在である親が子どもの「強み」を言葉で伝えてあげることが大切です。将来何をやりたいのか分からない。何になりたいのか分からない。何となく大学へ行って、なんとなく就職する。そんな大人が増えている原因の一つは子ども時代に「強み」を見つけることができなかったからです。


弱みは見ないで、強みにフォーカスする

 「負けず嫌い」「集中力がある」「優しい」「社交的である」「パズルが得意」「本が好き」「観察力がある」「明るい」どの子にも必ず良い部分や人とは違う特徴があります。それが「強み」です。我が子の強みや良い部分を見つけたら、はっきりと言葉で伝えてあげてください。
 「負けず嫌いな◯◯ちゃんがママは大好き」「集中力がある◯◯ちゃんはカッコイイ」「誰にでも優しい◯◯は素敵よ!」といように、良い部分をできるだけ具体的に伝えてあげてください。すると子どもは自分の良い部分をより意識するようになり、実際にその部分が伸びていきます。
 間違っても子どもの弱みや短所には触らないでください。強みと弱みは表裏一体なのです。「負けず嫌い」の子は「頑固で融通が効かない」という弱みがあります。「集中力がある子」は「夢中になり過ぎる」という弱みがあります。「人に優しい」子どもは「優柔不断で物事を決められない」という欠点があるのです。
「言う事を聞かなくて、ぐずぐずして、本当に困っています」と相談してくる親がいますが、子どもの欠点に目が向いているのです。欠点を指摘していると、子どもは自分の悪い部分を気にするようになり、さらに欠点が目立つようになってしまいます。
心当たりがある方は、子どもの強みや良い部分を紙に書き出してみましょう。「好きな事には集中力を発揮する」「粘り強い」「優しい」など、子どもの良い面が見えてくるはずです。
 最初は一日で構いません。子どもの悪い面には一切触れずに、良い部分だけにフォーカスして過ごしてみてください。「元気にあいさつしてくれてママ嬉しい」「ご飯をいっぱい食べてくれてママ嬉しい」「一人で着替えができてママ嬉しい」というように子どもをほめる機会が増えるはずです。
 親から自分の良い面をほめられると、子どもは心から幸せそうな顔をします。母親だけでなく父親や祖父母からもほめてもらえるように、こっそりお願いしておきましょう。「◯◯は本当に絵が上手ね」「◯◯ちゃんは元気だね」「◯◯ちゃんは負けず嫌いだね」など、家族全員がほめるポイントを共有しておくとさらに効果的です。


ほめる7:3しかる

 一般に子どもを「ほめる:しかる」は「7:3」がバランスよいと言われます。ところが実際には「7:3」(あるいはそれ以上の割合)で、しかることの方が多いという研究があります。
 親が子どもをほめることを意識していないと、いつの間にか子どもを叱る(あるいは注意する)ことが多くなってしまうのです。ほめられることよりも叱られることが多くなると、子どもは自分の悪い面を気にするようになってしまいます。
 子どもをほめる回数を増やす簡単な方法が「お手伝い」です。最近は家事を子どもに分担させる家庭がめっきり減ってしまいました。男女共働きの世帯が増えたとは言え、掃除、洗濯、ゴミ出し、食事の準備に後片づけ、すべて母親が一人でやっている家庭が多いのではないでしょうか。その結果、母親は家事と育児(さらに仕事)に追われて疲れ果てています。
 もっと子どもに家事分担をお願いしましょう。家庭内のルールを決めて、家事分担を家族全員で共有すると良いでしょう。またお手伝いの内容に応じてお小遣いの金額を決めるようにすると、労働することの意味、お金を稼ぐことの価値、お金の大切さも理解できるのでお勧めです。
 子どもにお手伝いをお願いする時は必ず親が頼んでください。「家のルールだからやりなさい!」と命令すると、子どもは渋々やることになってしまい、お手伝いの目的である「ほめる」ことにつながりません。
 「悪いけどゴミ出しを手伝ってもらえる?」と頼めば、子どもは快く引き受けてくれます。そして、子どもがしてくれたら「手伝ってくれて助かったよ、ありがとう!」と、感謝を言葉で伝えてください。この時に抱きしめたり、頭を撫でたり、スキンシップを加えるとさらに効果大です。
 お手伝いをしてもらうと、子どもの「強み」や「良い部分」を見つけることができます。料理の手伝いを頼んでみたら子どもの思いがけない才能に気づくかもしれません。掃除を頼んでみたら、案外几帳面な部分が見えてくるかもしれません。子どもだから上手にできないだろうと思わずに、子どもにどんどん家事の手伝いをしてもらいましょう。
 子育て上手な家庭では、みなさん子どもに頻繁にお手伝いを頼み、職業体験と成功体験のインプットを積み上げています。勤労して人から感謝される喜びと快感をたくさん経験して育った子どもは、前向きで積極的、そして開放的な人柄に育っていきます。


父親との遊びで強みを伸ばす!

 子どもが3〜4歳になり、言語運用能力と身体能力が発達してくると父親の役割が増えていきます。子どもと一緒に身体を動かしたり、自然にふれ合ったり、やや荒っぽい「遊び」を通して子どもは運動能力、社会性、そして「強み」を伸ばしていくことができます。
 子どもにとって一人でブロックやおもちゃで遊ぶ時間も大切ですが、もっと楽しいのが父親と遊ぶ時間です。母親相手ではできないような荒っぽい遊びも、父親相手でしたら思い切り楽しむことができます。父親の腕にぶらさがったり、足の上に乗って歩いたり、背内の上にのって遊んだり、力がある父親は子どもにとって最高の遊具なのです。
 メリーランド大学の教育進学者ナターシャ・カブレラ博士が行なった研究によると、父親の関与(遊びや子守り)が多いほど、子どもの情緒が安定し認知能力が高くなることが分かっています。
 モントリオール大学の心理学者ダニエル・パケット博士の研究では、幼児期に父親と活発な遊びを多く経験した子どもほど、不慣れな環境でも果敢にチャレンジする傾向が強いことが分かっています。
 父親が子どもと遊ぶことは、子どもの知能や精神発達にとって良いことばかりなのです。さらに父親は子どもとの遊びの中で「強み」を見つける努力をしてください。子どもと遊んでいると身体的な特徴が見えてきます。動きが機敏、ボールを使った遊びが上手、力が強い、持久力があるなどです。
 子どもの強みを見つけたら、その分野を活かせるスポーツや習い事に参加させて、さらに強みに磨きをかけてあげましょう。子ども時代に何か一つ得意なことを持てると、自信が大きくなり、学校生活を通して自主的なやる気の大きい子どもに育ちます。


TLCのオリジナルフォニックス

 ハワイとロサンゼルスのTLC for Kidsでは移民子女向けに英語の「リタラシー教育」を2001年から実践しています。家庭でのサポートが少ない移民子女が学習することを前提に、音声と映像を多用したオリジナルのカリキュラムで「英語の読む力」を短期間で身につけることができます。TLC for Kidsのオリジナルフォニックス動画はYouTubeで「TLC Phonics」と検索すれば見つかりますのでぜひご活用ください。


ハワイイメージ1【編集部より】
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プロフィール

船津 徹(Funatsu Toru)

1966年福岡県生まれ。1990年明治大学経営学部卒業。教育コンサルタント。米国法人TLC for Kids代表。大学卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育の権威、七田眞氏に師事。「パルキッズ」「パーフェクトイングリッシュ」など、しちだ式英語教材制作に従事。2001年ハワイ州、ホノルルにて移民のための学習塾TLC for Kidsを設立。2015年にはTLC for Kidsカリフォルニア州トーランス校を設立。アジア諸国からの移民子弟を中心に4000名以上の子どもの教育に携わる。同氏が手掛けたフォニックス教材は全米で25万人の教師が加盟するアメリカ最大の教育リソースサイト「OpenEd」による「最も効果がある教材部門」で第2位にランクイン。音楽と演劇を組み合わせた独自の教育メソッドは全米で注目されている。著書に『アメリカ最先端の英語習得法』(現代書林)。一男の父。一人息子は日本語・英語・中国語を操るトリリンガル。バラック・オバマ大統領の母校ハワイのプナホウスクールを卒業。ドナルド・トランプ氏の母校であるペンシルバニア大学ウォートンスクールに在学中。

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