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2016年12月号パルキッズ塾

Vol.44 | ノンネイティブの幼児に適した英語暗唱絵本

written by 小豆澤 宏次(Hirotsugu Azukizawa)


※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。

引用・転載元:
http://palkids.co.jp/palkids-webmagazine/palkids-juku1612/
小豆澤宏次『ノンネイティブの幼児に適した英語暗唱絵本』(株式会社 児童英語研究所、2016年)


特集イメージ1 幼児期に英語の読力・読解力を育てるには「絵本の暗唱」が最も効率の良い方法だとお伝えしました。しかし絵本であれば、何でも良いという訳にはいきません。暗唱に適したいくつかの条件をクリアしている絵本でなくてはなかなかうまくはいかないでしょう。
 前回もご紹介したように、ノンネイティブの幼児のための英語の暗唱用絵本を探すポイントは5つありました。

 1) ネイティブによる読み聞かせ音源がある
 2) ページ数が少ない
 3) 繰り返しのフレーズがある
 4) 押韻が使われている
 5) イラストのタッチや写真などがバラエティに富んでいる


 それではこの5つのポイントを、パルキッズと並行してお取り組みいただく暗唱用英語絵本「アイキャンリード」を例にとって解説していきましょう。


| ネイティブによる読み聞かせ音声がある

特集イメージ2 まず、文字が読めない幼児に絵本を暗唱をさせるためには、その音源がなくてはどうにもなりません。しかし、幼児向けの輸入絵本はネーティブスピーカー向けに出版されているものがほとんどです。ネイティブであれば親が英語で読んで聞かせることができるため、音源がセットになっているものは案外少ないのです。それに加えて豊富な学習量が確保できるセット絵本となると、ことさらその数は限られるでしょう。
 ノンネイティブの親にとって、わが子に英語の正しい発音とリズムで読み聞かせるためには、どうしてもネイティブによる音源が必要になります。
 さらに、その音声も淡々とナレーターが読んでいるものを選ぶのがベストです。中には子どもを楽しませるために効果音が入っているものもあります。
 暗唱に導くためには繰り返し音声をインプットする必要があるのですが、効果音が入ることで子どもの意識が音声に向かいやすくなり、繰り返し聞くのを嫌がることに繋がりかねません。パルキッズもそうですが、繰り返しインプットするにはなるべく効果音が少ないものを選ぶとよいでしょう。
 「アイキャンリード」の場合は、この上記の条件を満たす音声が付属しています。また96冊の絵本がセットになっており、毎月4冊ずつ暗唱しながら2年間ステップアップ式で取り組める数少ない絵本シリーズです。


| ページ数が少ない

特集イメージ3 幼児は集中力が長くは持ちません。ページ数が少なく、1ページの単語数が少ないものが適しています。文章が短くページが素早く展開するものが子どもを飽きさせませんし、幼い子どもでもサッと読み上げられて、達成感が持てるくらいの少ないページ数のものが最適です。
 ご家庭で暗唱発表会をする場合にも、例えば32ページの1冊の絵本を4回にわけて暗唱するよりも、8ページの絵本を4冊暗唱する方が、より多く親子で達成感を分かち合うことができます。
 「アイキャンリード」は96冊全ての絵本が8ページで構成されています。1ページの単語数は1、2単語から始まり、緩やかに増えていくので、無理なく徐々に長い文章が暗唱できるようになります。


| 繰り返しのフレーズがある

特集イメージ4 文中に繰り返しが多いことも重要な条件のひとつで、「アイキャンリード」には同じフレーズが繰り返し登場する絵本が数多く採用されています。幼児は同じフレーズを繰り返し何度も耳にすると、それらが自然と口をついて出てくることがよくあり、それが暗唱に繋がっていくのです。
 文字が読めない幼児にとって、繰り返しが多く含まれる文章は、より暗唱までの道のりを楽にする効果があります。
 さらに、繰り返しのフレーズが文章全体にリズムを生みます。文章にリズムが出ることで、子どもたちにとってより暗唱しやすいものになります。

 「アイキャンリード」では、特にセットの前半で、繰り返しのフレーズを多く含む絵本を多数収録しています。まだ絵本の暗唱になれない子どもでも、暗唱名人になる切っ掛けを前半で掴むことができるようになっています。


| 押韻が使われている

特集イメージ5 また英語圏では必ずと言って良いほど、詩や歌の語尾が同じ音で揃えられており、これが英語独特のリズムを生みだします。「アイキャンリード」ではこの韻を踏んだ文章が多用されており、リズミカルで口にしやすいのです。
 欧米でもよく読まれている「Dr.Seuss」シリーズの絵本は、この押韻が効果的に使用されていることで有名です。押韻が使われていることで、リズムが出て覚えやすくなることもそうですが、フォニックスのルールが自然に身につく効果もあります。
 まだ論理的思考力がない幼児にとって、読みのルールを自身の中で作っていくためには、そのルールを繰り返し体験することが必要です。
 例えば、マザーグースの “Pussycat, pussycat” を例にとってご説明してみます。

 Pussycat, pussycat, where have you been?
 I’ve been to London to visit the Queen.
 Pussycat, pussycat, what did you do there?
 I frightened a little mouse under her chair.

 赤字の単語に注目してください。been も queen もどちらも ee(i:)という発音が含まれています。このように押韻が使われているフレーズに繰り返し触れることで、教えなくても子どもたちは ee は (i:)と読むのだ、と感覚的に理解できるようになるのです。


| イラストのタッチや写真などがバラエティに富んでいる

特集イメージ6 子どもは好き嫌いがはっきりしていて、好みに合わない絵本には見向きもしてくれません。しかし「アイキャンリード」は20人のイラストレーターにより様々なタッチで描かれておりバリエーション豊かです。自分のお気に入りを見つけ、そこから暗唱を始める子どももよくいます。
 バラエティが多いことで、どんな子でもラインナップの中から自分の好きな絵本を見つけることができます。将来のことを考えても、さらにたくさんの本を読んでいく場合に、親が子どもに与える絵本の傾向を知ることができるのは大きなメリットと言えるでしょう。

 今回は、ノンネイティブの子どもに適した暗唱絵本の選び方について解説してまいりました。パルキッズに取り組んでいるお子さまであれば、まずは「アイキャンリード」に取り組んでいただくのがよいでしょう。その上でさらにプラスアルファの絵本を与えたい場合に、上記のポイントを参考にしてお子さまに与えてあげるとよいでしょう。
 本年もパルキッズの取り組みについて、様々な角度から皆様にお伝えしてきました。拙文ではありますが、来年も「パルキッズ塾」が皆様の取り組みの一助となることを願ってやみません。

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プロフィール

小豆澤 宏次(Azukizawa Hirotsugu)

1976年生まれ。島根県出身。同志社大学経済学部を卒業後、米国ボストンのバークリー音楽大学に留学し、音楽家として活動。帰国後は幼児・児童向け英語教室にて英語講師を務める。児童英語研究所所長・船津洋氏に「パルキッズ理論」の指導を受け感銘を受ける。その後、英語教室の指導教材を「パルキッズ」へと全面的に変更。生徒数を大きく伸ばすことに成功する。児童英語研究所に入社後は、年間1,000件以上の母親への指導を行うとともに、パルキッズのオンラインレッスンのプログラムの制作ディレクションを行う。また大人向けの英語素読教材の制作ディレクションも行う。

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