2023年5月号パルキッズ塾
Vol.121 | パルキッズ取り組みQ&A
written by 小豆澤 宏次(Hirotsugu Azukizawa)
※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。
引用・転載元:
https://palkids.co.jp/palkids-webmagazine/palkids-juku-2305/
小豆澤宏次『パルキッズ取り組みQ&A』(株式会社 児童英語研究所、2023年)
毎年のことですが、新年度が始まって、新しい生活ルーティンにようやく慣れたところでやってくるゴールデンウィーク。ここで学習ルーティンがリセットされてしまうお子様が続出する時期です。ゴールデンウィークなので通常の学校がある生活とは過ごし方が違うのはわかります。しかし、いつもおこなっている学習をお休みしてしまうと大変です。ゴールデンウィークはゴールデンウィークの(ゴールデンウィーククだけでなく長期休みも同様)学習ルーティンを作って、できるだけ積み重ねたものがリセットされないような環境づくりを心がけたいところです。
さて、ゴールデンウィークしかり五月病という言葉があるように、5月にはついつい緩んでしまう種がさまざまあります。せっかく積み上げたルーティンを壊さないためにも、そして余計な迷いが起こらぬよう、今回はよくあるご質問をご紹介しながら、皆様のタスキを締め直すきっかけにしていただければと思います。
パルキッズのかけ流しの復習
質問1
『パルキッズプリスクーラー』『パルキッズキンダー』の取り組みが終わり、現在は『アイラブリーディング』に取り組み中の年長の息子の取り組みに関しての質問です。かけ流しがすべて終了したため、メイン教材の取り組みがなく、思い切って『パルキッズジュニア』に進もうと思ったのですが、『アイラブリーディング』の取り組みがあと1年ほど残っているので、これが終わってから進もうと考えています。ただ、これまでかけ流しを日常的にしてきたため、何かかけ流しを行いたいのですが、何を流してやればよいのでしょうか?(5歳/アイラブリーディング)
回答1
メイン教材の4年間のかけ流し、オンラインレッスンが順調に終了したようですね。お疲れ様でした。現在は『アイラブリーディング』にお取り組み中とのことで、日々『アイラブリーディング』のかけ流しを1日30分程度行っていらっしゃるのでしょう。そこにプラスしてパルキッズ的な言語環境足りうるかけ流しをしたいということですね。
その場合、おすすめなのはパルキッズの復習です。まずは『パルキッズプリスクーラーYEAR1』から流してあげましょう。ここで1点気をつけていただきたいポイントがあります。パルキッズの通常の取り組みでは1ヶ月間ひとつのSTEPのコンテンツを流すのがルールです。しかし復習の場合はその期間を短縮して流してあげましょう。
『パルキッズジュニア』に移るまでにあと1年ということなので、『パルキッズプリスクーラー』『パルキッズキンダー』を1年で復習できるようなスケジュールで行っていきましょう。つまり1STEPのかけ流しを1週間行い、翌週から次のSTEPに進むという形で取り組むとよいですね。
絵本の暗唱を促したい
質問1
『アイキャンリード』を先月からスタートしました。これまでは『パルキッズプリスクーラー』の取り組みだけだったので、日々かけ流しとオンラインレッスンを取り組むだけで、子どもにアウトプットをさせようとはしてきませんでした。『アイキャンリード』がはじまったので、これを期にどうにかして暗唱させて英語を口から出す練習をさせたいと思っています。(2歳/パルキッズプリスクーラー・アイキャンリード)
回答1
これをきっかけにお子様に暗唱させたい、そのお気持ちはよくわかります。ただ、前提として知っていただきたいのが、実はお子様は声に出さないだけで、日本語の絵本も英語の絵本も暗唱しているんですよ。それが時々ポロッと口から出てきたり、しっかりと声に出したりというだけなんですね。つまり声に出すというのはそれほど大きなステップではないということです。
ただ、声に出して暗唱するということで、周りの反応が良くなり、お子様の自信につながるということはあります。そういった意味では、声に出しての暗唱ができるようになるのは良いことなんですね。
さて暗唱のコツとしては2つあります。1つは「声に出すってスゴい!」ということを本人に自覚させるということです。『アイキャンリード』の取り組みをおこなっていると、好きな絵本またはフレーズをポロッと声に出すことがあります。その機会を逃さず驚いてあげましょう。子どもたちは自分が声に出したことすら意識していないので、それを驚きとともに伝えてあげることで、「あれ?何かスゴいことした?」という具合に自覚させることです。自覚することができれば、声に出せば褒められることがわかるので、子どもたちは積極的に声に出すようになります。
2つ目は「場を作る」ことです。場とは何なのか、それは暗唱する場を作ってあげるということです。子どもたちはそういう場を作ってあげることでスイッチが入ります。いわゆるピアノの発表会のようなもので、普段はダラダラと練習していて弾けているのか弾けていないのかわからない子が、発表会になるとピシッとして弾くことがあります。そういうスイッチが入るような場を作ってあげることです。
例えば毎週日曜日の朝食前に「〇〇ちゃんの絵本朗読会」というイベントを行い、それをスマートフォンで撮影してあげましょう。自分が撮影されることでスポットライトを浴びている気になり、気分が高揚し、スイッチが入りやすくなります。さらに撮影した映像を後から自分で見ることで、子どもたちには難しい自分を客観的に見る機会を得ることができます。それによって、子どもたちはしっかりと自信をつけていくのです。
しばらく中断していたが再開したい
質問1
『パルキッズプリスクーラー』の取り組みをしていたのですが、スタートして半年ぐらい経ったところで、下の子の出産などがあり、取り組みが中断していました。ようやく日々の生活に慣れてきたので、そろそろ再開したいと思っています。現状としてはかけ流しとオンラインレッスンがSTEP6で中断しています。ここから再開させるにはどのようにすればよいかを教えてください(3歳/パルキッズプリスクーラー)
回答1
中断されていたのはもったいなかったですが、英語教育は長丁場です。どのご家庭でも一時中断してしまうことはあるでしょう。大切なのはいかに早く元のレールに戻すことができるか、です。今回は中断していた取り組みを再開されるということで、このタイミングを逸しないように、盤石な体制で再開しましょう。
さて再開するにあたって大原則があります。それは「再開は中断したところから」というものです。例えばSTEP6で中断していて、6ヶ月経ったのでSTEP12からかけ流しをしなくてはいけないような気がします。しかし、そうではありません。STEP6で中断したのであれば、再開する場所はSTEP6からです。
現状としてはSTEP6の途中で中断されているので、今月はかけ流しもオンラインレッスンもSTEP6を行いましょう。月が変わって1日になったら、かけ流しをSTEP7に、STEP6のオンラインレッスンがすべて終了していれば、オンラインレッスンもSTEP7に移りましょう。
小豆澤 宏次(Azukizawa Hirotsugu)
1976年生まれ。島根県出身。同志社大学経済学部を卒業後、米国ボストンのバークリー音楽大学に留学し、音楽家として活動。帰国後は幼児・児童向け英語教室にて英語講師を務める。児童英語研究所所長・船津洋氏に「パルキッズ理論」の指導を受け感銘を受ける。その後、英語教室の指導教材を「パルキッズ」へと全面的に変更。生徒数を大きく伸ばすことに成功する。児童英語研究所に入社後は、年間1,000件以上の母親への指導を行うとともに、パルキッズのオンラインレッスンのプログラムの制作ディレクションを行う。また大人向けの英語素読教材の制作ディレクションも行う。