パルキッズ塾 パルキッズ通信 | Q&A, パルキッズジュニア
2017年1月号パルキッズ塾
Vol.45 | 小学生の英語学習 Q&A
written by 小豆澤 宏次(Hirotsugu Azukizawa)
※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。
引用・転載元:
http://palkids.co.jp/palkids-webmagazine/palkids-juku-1701/
小豆澤宏次『小学生の英語学習 Q&A』(株式会社 児童英語研究所、2017年)
あけましておめでとうございます。本年もパルキッズに取り組むすべての子どもたちが、淡々と取り組みをこなし、目標に向かって一歩ずつ前進していくことを願ってやみません。本年最初の記事では、小学校の英語必須化の流れを受けて年々お問い合わせが増えている「小学生の英語学習」について、よくあるご質問をご紹介しながら効果的な取り組み法をお伝えしていきます。すでに取り組みを行っている方はもちろん、小学生のお子さまをお持ちの方で、これから英語学習をスタートしようとご検討中の方も、ぜひご覧ください。
| 取り組みをスキップしてもいいの?
質問1
小学1年生の娘の「パルキッズジュニア」の取り組みについてアドバイスをください。「パルキッズジュニア」のオンラインレッスンで、もうすでにわかる箇所を勝手にスキップしているようです。確かにフラッシュカードや音読で、わかるところをじっと見ているのは辛いのかもしれません。こういった場合は無理にでもやらせた方がよいのか、それともスキップさせてもよいのか、どうしたらよいのでしょうか。(小1・パルキッズジュニア)
回答1
すでに読めたり、理解できているのであればスキップしていただいてもよいでしょう。目標は達成できているわけですからね。
「パルキッズジュニア」は確実に定着に結び付けるために繰り返しの学習が多く含まれています。そのためできる子にとってはスキップしたくなる箇所もあるでしょう。
お子さまの場合、できることを無理強いして取り組ませる必要はありません。取り組み嫌いになっては元も子もありませんからね。
ただ、スキップする前に、お子さまに「あなたが読めるようになったからスキップしてもいいんだよ」と伝えてあげましょう。周りの人にそうやって目標達成を認められることで、子どもはうれしいものです。
それにしても、小学1年生で取り組みをスキップできるぐらいのペースで目標達成できるのはすばらしいことです。それだけ日々の取り組みが上手くいっているということでしょう。
| 読み間違いをして困っています。
質問2
「パルキッズジュニア」の Year1 に取り組んでいます。Year1 は同じぐらいの年齢の子どもたちの会話文ばかりなので、うちの子も読んでいるというよりもセリフを覚える感覚に近いようで、楽しく取り組めています。ただ、集中力が足りないのか、いつも同じ単語で読み間違いをします。何とか直したいのですが、どうすればよいのでしょうか。(小3・パルキッズジュニア)
回答2
読み間違いが気になるママの気持ちはとてもよくわかります。だからといって「いつもその単語の読みが間違っているじゃない!」と言うのは効果的ではありません。私もそういった経験があるので、その際に効果的だった方法をお伝えします。
ポイントは2つあります。1つは読めているところをしっかり褒めるということです。できないところばかりを指摘すると子どもは自信を失ってしまいます。まずは、取り組みの成果が出ているということを具体的に褒めてあげましょう。その上で、「もっと上手くなるためにはこうしたら良いかも」という姿勢でアドバイスします。「ママが聞いていたら○○という単語と△△という単語が聞き取りにくかったから、ここを意識して真似をしたらもっと上手になるわよ」という具合ですね。できれば読めなかった、または読み間違いをする箇所を伝えるのと同時に、テキストの該当箇所に蛍光ペンなどでアンダーラインをつけてあげるとよいでしょう。
2つ目が読み間違えているということを自覚させることです。効果的なのがお子さまが読んでいる様子をスマートフォンなどでビデオ撮影をしてあげることです。そのビデオをさきほどアンダーラインをつけたテキストを見ながら見てみるとよいですね。その後、「どうだった?ずいぶん上手くなっているね。でも、聞き取りにくいところはなかった?」と親子でレビューをしてみましょう。
こういった機会を週1回設けることで、自分の英語力を客観視することができます。この方法は読めない箇所を自覚することにも効果的ですが、自分の英語力が上がっていることを自覚することもできるので、ぜひお試しください。
| プリント学習はさせた方がいいの?
質問3
「パルキッズジュニア」のプリントについて質問です。わが子はプリント学習が苦手なため、「パルキッズプリスクーラー」「パルキッズキンダー」ではプリントに取り組むことはありませんでした。掲示板でもプリント学習は必須の取り組みではないため、無理に取り組ませる必要はないとのアドバイスもいただいていたからです。ただ、小学生になったこともあり、「パルキッズジュニア」ではプリント学習もしっかりと取り組んで欲しいと思っています。「パルキッズジュニア」の場合、プリント学習はこれまでどおり無理に取り組ませる必要がないのか、それともきちんと取り組むべきなのか教えてください。
回答3
「パルキッズジュニア」では1日1枚のペースでプリント学習を行っていただきます。プリント内容はオンラインレッスンで学んだ単語の絵と文字のマッチング、そして単語のスペルを練習するというものです。小学生のお子さまであれば、1枚3分程度で終えることができるでしょう。
幼児期であれば、小学校のように宿題でプリントに日々取り組むということはないため、お子さまによってはプリント学習に慣れていない場合があるでしょう。また学習スタイルも、耳からの学習が効率的なご年齢なので、プリント学習は必須の取り組みにしていません。
しかし、小学校の中学年にもなれば、プリント学習にも慣れているでしょうし、学習スタイルも目からの学習の比重が大きくなります。そのため、どのお子さまもプリント学習は必須の取り組みとして行うようにしてください。
プリント学習が苦手な子でもうまく取り組めるようになるコツとしては、当たり前のことですが「習慣化」をするということです。プリント学習が苦手な子は、プリント自体が苦手なのではなく、プリント学習を始めるために重い腰を上げることが辛いのです。これは恣意的に取り組む時間帯を決めていることに原因がある場合がほとんどです。プリント学習を「はみがき」や「手洗い」のようにいかに当たり前の行動にするかがポイントになります。
おすすめは毎日することとセットにするという方法です。「パルキッズジュニア」のオンラインレッスンには毎日取り組んでいらっしゃいますね。であれば、「パルキッズジュニア」のオンラインレッスンの前後どちらかに取り組むようにしましょう。
さらに、プリント学習を始めるまでの準備時間を短縮することも効果的です。プリント学習を始める度にPCとプリンターを起動してプリントを印刷するようなことはおすすめできません。できれば1ヶ月分をプリントアウトしておき、そこから毎日1枚ずつとって取り組むようにしておきましょう。そうすることで、日々プリント減っていくことで達成感を感じることができますし、後何枚で終わる、という具合にゴールも見えているのでモチベーションが下がりません。
さらに、取り組んだプリントを保管しておいて、モチベーションが下がったときに、取り組んだプリントの束を見せて「こんなにやったんだよ!」とこれまでの努力を具体的な形で見せてあげると良いでしょう。「習慣化」と「努力やゴールの見える化」を行うことで、子どもたちのモチベーションを楽にキープすることができるのです。
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小豆澤 宏次(Azukizawa Hirotsugu)
1976年生まれ。島根県出身。同志社大学経済学部を卒業後、米国ボストンのバークリー音楽大学に留学し、音楽家として活動。帰国後は幼児・児童向け英語教室にて英語講師を務める。児童英語研究所所長・船津洋氏に「パルキッズ理論」の指導を受け感銘を受ける。その後、英語教室の指導教材を「パルキッズ」へと全面的に変更。生徒数を大きく伸ばすことに成功する。児童英語研究所に入社後は、年間1,000件以上の母親への指導を行うとともに、パルキッズのオンラインレッスンのプログラムの制作ディレクションを行う。また大人向けの英語素読教材の制作ディレクションも行う。